韓国・ソウル在住
原田 一
人だかりの不夜城 江南
先日、Eメールで情報交換をしている友達との集まりがあり、ソウル地下鉄二号線江南駅に初めて降り立った。夜の七時、通りはまともに歩けないほどの人だかりで、さまざまな色の看板がギッシリと並び、目的地を探すのもひと苦労だった。
ソウルの北部にある明洞は十代の街と化してしまったが、ここは大人の街。洗練された姿のカップルがデートの場所として選んでいるようだ。
レストランの入り口で友達が来るのを待っていると、若い二人を目撃した。
「お待たせしました」
「まだ、お名前も知りませんでしたね」
と言いながらレストランに入っていった。これは、インターネットで知り合ったカップルなのだろうか。
ともあれ、われわれもひとしきりグループでスパゲティ、サラダ、コーヒーなどを囲みながら話の花を咲かせた。会費は一万五千ウォン。ソウル北部で集まるよりは二倍もかかった。ここでは何でも高いようだ。
気が付いてみたら、もう十一時。外に出てみると、さっき入る前とほとんど変わらない光景だった。いや、それ以上の人でごったがえしていた。
帰りの地下鉄は、まるで朝の通勤ラッシュのようにぎゅうぎゅう詰めで乗れず、一台を見送らなければならなかった。
いつまでも灯の消えない江南。豊かになった韓国の一面を肌で感じるひとときだった。