韓国・ソウル在住
京谷訓浩
秋夕にみる伝統的社会
九月二十七日から二十九日までの三日間、韓国では毎年恒例の民族大移動が起きます。この日は秋夕(チュソク)といって、日本の旧盆にあたります。多くの人が故郷を目指し、先祖を祭ります。二十八日が中心で、本家に一族が集まり、世代ごとに先祖に対して敬拝を行い、また下の世代が上の世代に敬拝を行います。その後、墓参りをしたり、妻の本家を訪問したり、同窓会があったりと、忙しい一日です。
韓国は儒教精神が根ざしている社会で、世代間の礼儀はとても厳しいものがあります。伝統的行事を通して儒教を知ることができます。ただ、最近の子供たちはこの伝統と葛藤があり、伝統が崩れているような気がします。
ところで、この行事は男性中心で行われ、女性はひたすら料理を作り、訪れた親族を接待します。食事も男性と一緒にとることはできず、台所の隅で申し訳なさそうに食べているのが印象的でした。
日本でも正月とお盆の時に交通渋滞がありますが、韓国の場合は半端ではありません。ソウルから釜山までは車で普段は五時間程度ですが、十二時間以上もかかります。最近は高速道路や幹線道路の整備が進み、数年前と比べても渋滞が緩和されました。十一年前、二十四時間以上かかって帰省したのが懐かしく思い出されます。
あとはすべての人が事故に遭わずに、よい時間を送れるように願う次第です。