ブラジル・マットグロッソドスル州在住
濱田純一
重要な資源 サトウキビ
八年前初めて訪れたブラジルで、私が滞在した農場には、見渡す限りの土地にサトウキビが植えられていた。手製の搾り機で、サトウキビジュースを頂いたのが今でも思い出深いが、サトウキビはアルコール燃料として車を走らせる、ブラジルの重要なエネルギー資源でもある。
ブラジル政府は一九七〇年代のオイルショック以降、アルコールを燃料とした車の生産を促進させてきた。現在、一リットルの値段はガソリンが約八十円、アルコールが約五十円。今でもアルコールで走る車は生産されていて、価格的にはガソリン車とあまり変わらない。ガソリンの価格上昇を受けて、安いアルコール車の人気が高まってきたという話もある。
スタンドで給油するアルコールには、アルコールのほかに水も含まれている。もともとガソリンといっても、こちらではアルコールが20%前後混入しているので、それに水が入っている、なんてうわさも聞く。
アルコール車は雨がよく降る季節や、寒いときはエンジンがかかりくにいのが難点で、「雨が降ったら、エンジンがかからないのがアルコール車」という人もいる。
ブラジル政府は、小泉首相の訪問を前後して、アルコール燃料に焦点を当てたメディア戦略を展開してきた。日本でアルコール燃料が使われる日も、あるいはもう間近かもしれない。