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韓国・京畿道九里市在住
志田康彦

物議醸す「兵役逃れ」問題

 九月初めに尿検査を操作し、兵役免除の判定を受けたプロ野球選手と、それをあっせんし巨額の金銭を受け取ったブローカーらが警察に摘発された。その後、事件は芸能人や大学生にも及び、容疑者は八十人ほどになり、物議を醸している。芸能人には日本でも人気のある宋承憲氏もおり、話題を呼んでいる。

 宋氏は自ら兵役逃れを認め、「入隊すれば二年以上も活動ができず、今後永遠に演技ができなくなるのではないかと心配になり、過ちを犯した」と告白している。非難の声があがっているものの、一部のファンは宋氏を弁護する発言もしている。

 韓国は徴兵制なので、健康な成年男子は二年八カ月の軍隊生活を送る。軍隊生活は、国防の義務以外に、心身を健康にするという観点からも奨励されていいと思うが、スポーツ選手や芸能人には、致命的になりうる期間と言ってもよい。摘発で野球選手が多かったのは、今まで除隊してから活躍した人がほとんどおらず、軍隊イコール選手生命の終わりを意味していたからである。それ以外にも、北朝鮮と対峙している韓国軍は、戦争がなくてもリスクがあり、息子を軍隊に送ることを喜ぶ親はあまりいないのが実情だ。

 年々、兵役義務者が留学を名目に帰国しない例が増えてきている。今年はイラク派兵で何かと注目されているが、徴兵制度に関しては見直す時期に来ているのかもしれない。


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