中国・香港在住
下根 森
相互信頼でメダル獲得
アテネ五輪も感動のうちに終わった。香港は一九九六年のアトランタ五輪以来、八年ぶりにメダル(銀)を獲得した。卓球(ダブルス)の李静(リー・チング)選手と高勵澤(コウ・ライチャク)選手だ。
空港に到着し、両親、若い卓球選手約二百人、そして歓声を上げる群衆に歓迎され、多くの選手から(ラケットに)サインを求められた。
その日の午後には、若い卓球選手との交流会が持たれ、質問の内容は、(1)卓球の上達法(2)ダブルスの試合で意見の食い違いやミスの責任のなすりあいはあるのか−だった。
高選手は「お互い信頼していないとダブルスで勝利するのは難しい。困難なときは、よりいっそうパートナーを信じることで困難に立ち向かえ、最後まで戦うことができる」と答え、李選手は「困難にぶつかっても、決してあきらめてはいけない。また対戦相手から学ぶことで上達する」と答えていた。
閉会式で国際オリンピック委員会のジャック・ロゲ会長が参加選手に語った言葉が印象的であった。「あなたがたの競技、喜び、涙は私たちに感動を与え、忘れることのできない“夢のゲーム”になりました。あなたたちは生きたモデルです。お国に帰られたら、他人を尊敬し、フェアプレーのスポーツをするように努めてください。そして、スポーツから学んだことをスポーツに返してください」