韓国・ソウル在住
竹井弘樹
準備不足の「バス改変」
今月一日からソウル市内のバス路線が改変された。今までの路線を整理し、バスも色分けされ、バス専用レーンも中央に移すなどして運行速度が速くなり、わかりやすく便利になる予定だった。しかし、一方で開始前から事前のテストや広報などが不足しているとの指摘もあり、混乱が予想されていた。
実際にふたを開けてみると、当日から混乱や渋滞するなど市民が憤怒する様子が報道されていた。その後も連日、地下鉄やバスカードのシステムの故障、局地的な渋滞、料金の負担など問題が相次ぎ、ついにソウル市長が謝罪をするに至った。
同様なケースは、四月一日から開通した韓国の高速鉄道KTXにもみられる。わずか数カ月しかたっていないが、車両故障によるダイヤの乱れが何度も報道された。
このスタイルはさまざまな業界にまん延している。典型的なのはソフトウエアの開発だ。とりあえず突貫で開発し、十分なテストを行わないまま発売し、消費者らの不満の声で修正していくといった事後処理パターンだ。今回のバス改変もこれと大差ない。
バス改変は確かに思い切ったものだったが、盧武鉉大統領も言及していたように準備テスト期間があまりにも短すぎたのではないかと思われる。大衆の交通手段であるため影響が大きく、その代価はしばらく市民もソウル市も負わざるを得ない。