エジプト・カイロ在住
鈴木眞吉
刺激的な原住民風生活
エジプトの紅海沿いには、サンゴや熱帯魚の美しさ、海水の透明度などで、世界的に有名なスポットがいくつかある。
シナイ半島最南端のリゾート地シャルムエルシェイクから車で約一時間半北西に上った所のダハブから、さらに北上して三十分ほど車一台がやっと通れるほどのでこぼこ道を行った所がブルーホール村だ。数軒のお店が並んだだけの狭い場所だが、そこの海岸線からすぐ手の届くところに真っ青な海が広がり、海中には底なしと思える断崖絶壁が見渡せる。絶壁全体がサンゴ礁で、カラフルな熱帯魚がたくさん泳いでいる。
さらに北上してヌエバを通過し、イスラエルとの国境の町タバに行く途中に、バサータという原住民の村がある。そこにはドイツ人経営のホテルがある。きれいな海と砂浜が広がり、サンゴと熱帯魚を思う存分観賞できるのはもちろんだが、宿泊施設は原住民風のかやぶきの家だ。
柱は竹を使い、周りと天井はかやで覆い、日光と風を避けるだけの住まいだ。電気はなく、明かりはローソク一本だけ。基本的に自炊できるよう調理器具が整えられており、食材だけが売られている。ただ、市場価格の五−十倍でかなり割高だ。買い物は申告制で、皆正直に互いが助け合って生活する、原始共同社会的生活ができるように配慮されている。原住民感覚の生活は刺激的だ。自分で材料を持ち込めばかなり安く済む。