ドイツ・ノイス在住
若山計雄
変わった誕生日の祝い方
家内のいとこが五十歳になったので、家族で誕生パーティーに招待された。ちょうど十年前、四十歳のときも招待してくれたのを覚えている。いとこは独身で夫も子供もいないが、なんと百人近くもの人が集まった。招待された人たちは、花束やプレゼントを持って参加し、盛大に誕生日を祝った。ドイツでは四十歳、五十歳、六十歳、その後は五歳ごとにきりのいい数字の誕生日を特別に祝う。
会社では、きりのいい数字とは関係なく、毎年社員が誕生日を祝うが、その方法が少し変わっている。誕生日を迎えた人が、職場にいろいろなものを持ってきて、同僚に振る舞うのだ。自家製ケーキの場合が多く、他に市販の菓子パンや朝食代わりのサンドイッチの場合もある。
同僚からはプレゼントをもらうわけでもなく、「おいしいケーキをありがとう」や「誕生日おめでとう」の言葉しかかけてもらえないが、ドイツ人はそれだけで十分満足し、喜んでいるようだ。
私の勤める会社では四十人余りが働いており、毎月何人かの人が誕生日を迎えるので、たびたびうれしいお祝いにあずかることができる。しかし喜んでばかりはいられない。年に一度、自分の順番が回ってくる。そのときは、自分が祝ってもらうはずなのに、どうしてみんなのためにケーキを準備しなければならないのだろうかと、厚かましくもふと考えてしまう。