韓国・京畿道九里市在住
志田康彦
変化、成長した国民意識
憲法裁判所が十四日午前十時、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領に対する弾劾訴追案に対し棄却の決定を発表した。大統領に対する弾劾は歴史上初めてのことだったので国民も注目し、その時間は多くの人々がテレビにくぎ付けになっていた。結果は大統領の憲法違反は認めたものの、弾劾するほどの理由には至らないということで棄却された。
弾劾訴追案が提出され、憲法裁判所での決定までの約二カ月間、盧大統領は職務停止になり、首相が代わりに業務を代行していた。この間、特に大きな騒ぎを起こすこともなく、国民は静かに裁判の結果を待っていた。
この様子を見ていた日本のある外信記者は、韓国社会の成熟を改めて感じたとラジオのインタビューで答えていた。以前の韓国社会であれば、さまざまな問題が起きていたに違いないと私も思った。一九九七年の経済危機、二〇〇二年のサッカー・ワールドカップと、国際的にも注目される二つの重大な出来事を通じて、韓国社会も“外国”を意識するようになり、国民意識が非常に変わってきたことを肌で感じる。
今回の事件も国際的に注目される事件だった。何事もなく無事に乗り切ったことで、さらに国民意識が変わっていくのではないかと思う。今後韓国がどのような社会になっていくかは、大統領の責任もあるが、韓国民の意識が非常に重要であることを感じる。