米国・ニュージャージー州在住
アンダーソン京子
海外で恋しくなる風呂
「風呂は日本の生活習慣になくてはならないもの」と海外生活が長くなるほど、身にしみて感じている。
新生児は専用の小さなおけを台所の流し台に置いて入れる人もいる。乳幼児はタブ(湯船より浅く長い)に腰辺りまでぬるま湯を入れてバブルバス(泡をたくさんたてた風呂)にしてオモチャで遊ばせながら入れるのが一般的だ。親と一緒に入るという習慣はなく、子供がおぼれないように大人がいつも付き添うのが基本だ。
忙しい生活のためか私自身、湯船につかることはほとんどなく、シャワーがほとんどだ。家庭によっては「ジャクジー」と呼ばれるタブよりも深い浴槽に横から泡が勢いよく出てくる装置を備える家もある。
公共の銭湯はない。その代わり、有料のフィットネス場にサウナとジャクジーが備えられている。ある一定地域には温泉もあるが、水着着用である。公共の場で裸を見せることは違法なのである。
最近、韓国タウンにサウナ場ができて興味を誘う。しかし、韓国語が話せないので、中がどうなっているのか皆目見当がつかない。
せめて子供には親子の肌の触れ合いを経験させてあげたいと思い、六歳の娘と時々一緒にシャワーを浴びる。タブが狭いので一苦労だ。彼女は目にお湯が入ったと騒ぎながらも、母親と一緒に浴びる幸せをかみしめているようだ。