フィリピン・マニラ在住
梅垣知博
鳥インフルエンザ特需
鳥インフルエンザが東南アジアで流行しているが、フィリピン国内ではまだ感染が確認されていないことや、島国という地理的環境から、フィリピン国民にとっては文字通り「対岸の火事」状態だ。
昨年猛威を振るった新型肺炎(SARS)で被害を最小限に食い止めたこともあり、アロヨ大統領は空港や港での「水際対策」に力を入れ、侵入阻止に自信を示している。
だが、台湾から輸入された鳥肉のコンテナが行方不明になるなど、密輸された鶏肉が国内に流通しているとの指摘もあり、不安は残る。また、農務省では、渡り鳥がウイルスを伝播する恐れがあると警告しており、渡り鳥の生息地域に住む家禽類の畜産農家に警戒を呼び掛けている。これらの影響から、最近は鶏肉を買う人が減っている。
しかし、世界保健機関(WHO)の検査をフィリピンの鶏肉はパスしており、日本の大手商社が鶏肉輸入を始めるようだ。日本の食肉業界は打撃を受けているが、フィリピンの同業界は生産を大幅に増やし、「鳥インフルエンザ特需」に沸いている。輸出鶏肉は厳重にチェックし、管理するようだ。
ちなみに、フィリピンの吉野家では国内牛を使用しているため、牛丼はまだ健在だ。どうしても牛丼が食べたい人は「(日本から)近い、(日本より)安い、うまい(かどうかはノーコメント)」フィリピンにいらしてください。