エジプト・カイロ在住
鈴木眞吉
様変わりしたリゾート
日本の正月にあたる、イスラム世界の祝日「犠牲祭」の期間に、シナイ半島最南端にあるエジプト最大のリゾート地シャルムエルシェイクに久しぶりに行ってみたら、いろんな変化を感じることができた。
まずは、建築中だった建物がかなり完成し、工事中だった道路が整備されているのに驚いた。最も目を見張ったのは、オールド・マーケットと呼ばれる旧商店街が様変わりし、一昔前のごみごみした雑多な雰囲気が一掃され、清潔感あふれる白を基調とした近代的な店舗や食堂群に生まれ変わっていたことだ。
ただ、レストランの料理の値段は二倍以上に跳ね上がっていた。エジプト・ポンドの下落による物価の高騰もあるのだが、それでもカイロあたりの物価上昇率に比較したら高めだ。
真冬の二月初旬でも、シャルムは連日快晴で、照りつける太陽の日差しは強く、ビーチで寝転ぶには最高の環境だ。水温も高くはないものの、泳げるし、ただ陸に上がってからのそよ吹く風が少々冷たく感じる程度である。
もう一つの変化は、オールド・マーケット前の公園にあるムバラク大統領の銅像が、心なしか目立たず、またどこにも大統領であることを示す文字が見当たらないことだ。イラクのフセイン元大統領の二の舞を演じまいとする姿勢の表れだろうか。名前ぐらいはあってもよさそうだが、時代の変化のなせる業なのかもしれない。