南ア共和国・ヨハネスブルク在住
長野康彦
冷淡な銀行に毒蛇放出
海外の銀行では、従業員の対応に頭に来ることが多い。
最近、ヨハネスブルクの銀行で、銀行側の対応に激高した男性客が、毒ヘビ五匹を店内に放すという事件が起きた。ヘビを捕まえようとした従業員の一人は手をかまれて病院に搬送された。
ヘビを放った男性の言い分はこうだ。銀行のカーローンで車を買ったが、一時、支払いが滞ったため、銀行は車を差し押さえた。しかしその後、延滞分をまとめて払い、その証拠もあるのに、銀行側は事はすでに処理済みとして取り合わない。「車を返せ。それでなければ金を返せ」との長期にわたる交渉もむなしく、銀行側は男性の要望を冷たくはねつけた。ついに堪忍袋の緒が切れて「毒蛇放出」という挙に出てしまったというのだ。
私も銀行と言えば、行きたくない場所のワースト5に入る。顧客の長蛇の列にも構わず、窓口の向こう側でコーヒーをすすりながら無駄話をする従業員たち。口座を開くだけなのに窓口をたらい回しにされ、しまいには外国人だからと要求される多くの書類。また並んで、ようやく自分の番が回ってきたら、別の窓口に行けという非情な態度。殿様商売とはこのことだな、と実感する。
今回はヘビで終わったが、爆弾を仕掛けられたりしないよう、銀行は顧客対応の講習会でも開いて、従業員の態度改善に努めるべきだろう。