南ア共和国・ヨハネスブルク在住
長野康彦
休暇に便利「自炊式宿」
南半球では真夏の十二月、暑い暑いと言いながら、クリスマスを迎え、年が明ける。
日本では「恋人がサンタクロース」とか「クリスマス・イブ」とか、定番の曲がちまたに流れると、クリスマス気分が高揚して雰囲気も出るというもの。しかし真夏のクリスマスとなると、似合う曲が見つからない。
南アでは、会社は三週間から一カ月間休みになる。人々はホリデーを楽しむため、家族で一、二週間の旅行に出る。山や海などの行楽地はどこも満員だ。
宿泊施設で独特なのがセルフケータリングで、いわゆる自炊式の寝泊まり宿だ。食器や鍋など料理に必要な備品がすべてそろっているので、食材だけ自前で準備すればOK。テレビやラジオ、洗濯機もあるのでとても便利だ。
セルフケータリング宿では、備え付けの物を盗むような不届き者はいないのか、とオーナーに聞いてみたことがある。宿屋の女将は一度、黒人グループが泊まった時盗まれそうになったという。その時は初めから怪しいと女の直感で感じ、気を付けていたので、彼らが夜、設備品を運びだそうとしていた現場を取り押さえ、事なきを得たそうだ。それ以外、幸いなことに盗難事件はないと言っていた。
犯罪があまりにも多いこの国だが、人を疑ってばかりでは、商売などできなくなってしまうのかもしれない。