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韓国・ソウル在住
原田 一

朝が勝負の「無料新聞」

 ソウルでは毎朝、地下鉄の出入り口やバスの停留所で無料新聞の配布合戦が繰り広げられている。

 昨年五月、多国籍新聞の『メトロ』が創刊し、今年七月には『ザ・デーリー・フォーカス』が登場し、それぞれ四十万部、五十三万部を月曜日から金曜日まで毎日発行している。

 これらの新聞は、三十二面建てのタブロイド判で、広告収入によって発行するため、無料で配布することが可能である。たしかに、ほとんどのページに広告がある。特に朝の七時から九時という限られた時間に配布するため、二十代から四十代の会社員や学生が手にし、広告の効果は高いといえる。

 内容的には、やはり広告的な記事が多く、記事の深みはないが、あらゆる分野を広く浅く、短い時間で知るには適当な新聞である。それだけに、作る側としても、少ない人材で可能なようだ。

 無料新聞が急速度に広まるにつれ、各日刊紙でも論議となっている。つい最近では『文化日報』がこれに乗り出し、『AM7』という、黄色い新聞を発行し始めた。無料新聞は、現在はソウルおよび首都圏で発行しているが、釜山をはじめとする地方都市に広がりを見せている。

 私は、毎朝どれにしようか迷い、三部とも手に取ってしまうことも多い。しかし他の社員も持ってくるので、結局事務所には古新聞の山ができてしまう。


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