フィリピン・マニラ在住
梅垣知博
犯罪多いクリスマス期間
フィリピンは世界で一番早くクリスマスの準備が始まるといわれている。九月になると、デパートなどでは、早くもクリスマスの装飾品が売り出される。十一月には町の至る所でイルミネーションが飾られ、夜は街路樹やビル、各々の家の門や外壁などに明かりがともり、とても鮮やかだ。
普段は外灯が少なく、夜出歩くのもためらわれるような所でも、一晩中明かりがともり、人々も夜中まで騒いでいる。そのため、この時期は一年のうちで最も電力消費量が多く、また、スリや強盗などの犯罪も多い。
クリスマスは最もお金が必要になるため、人々はありとあらゆる手段で金を稼ごうとする。恐ろしいのは「殺し屋」もこの時期が稼ぎ時だということだ。安い金でも殺人を請け負い、治安が悪くなるため、恨みを買った覚えのある人はボディーガードを雇っている。
それでも事件は起こり、犯人はなかなか捕まらないのが現状だ。普段から恨みを買わないように心掛けることが大切だが、この国では貧富の差が大きいため、お金持ちが狙われやすい。
華やかに彩られ、物が街中にあふれかえっている背後で、貧しさゆえに罪を犯してまでもクリスマスを過ごそうとする人が、この国には存在している。カトリック大国を名乗るには、改善しなければならないことがあるのではないかと思う、この時期である。