エジプト・カイロ在住
鈴木眞吉
大きい日本の経済援助
日本の川口外相が十月下旬にエジプトを訪れて、エジプトに対する大型の経済援助を約束して帰国した。経済援助には、ギザ地域の上下水道施設の拡充や、カイロとアレクサンドリア間の送電網の整備などがあるが、最大の目玉は、カイロから南東約二百二十キロ地点にあるサファラーナ地域に大規模の風力発電所を建設するためのプロジェクトに、百三十四億九千七百万円の円借款を供与することだ。
この援助で、百二十メガワットの電力供給が可能となり、現在のエジプト国内の電力不足解消に大いに役立つという。発電所は最終的に三百五十メガワットを供給できるものになり、現在世界最大の米国の風力発電所が持つ三百十メガワットを超える、世界最大の風力発電所になる。
エジプトには日本からの援助による建造物や施設が多くある。これらには、日本からの援助によって建設されたことを示す印が残されている。スエズ運河架橋の橋のたもとには、完成式に参加した橋本元首相の名がムバラク大統領とともに石碑で残っている。私が仰天するほど驚いたのは、オペラハウスの大ホールを見上げた時、天井一面が菊のご紋で覆われていたことだった。エジプト人を傷つけない配慮を見せながらも、しっかりと自己主張していた。
日本国民の血税でなる援助だからそれぐらいは当然だが、世界一の風力発電所にはどんな印が残されるのか、楽しみの一つである。