韓国・ソウル在住
京谷訓浩
紛らわしい“予防接種”
長男の通っている学校から「インフルエンザ予防接種を家族全員で受けるように」との連絡があり、早めに予防接種を受けました。最近、注射液が足りないと、大騒ぎになっています。
去年の冬にインフルエンザが大流行したため、今年は去年の一・五倍にあたる量を準備していたにもかかわらず、それでも足りません。
この騒ぎの一番の原因は、予防接種の名前が紛らわしいことです。名前が「サーズ対備、インフルエンザ予防注射」となっています。
最初はサーズとインフルエンザの両方に効く予防接種だと思っていたのですが、最近になってそうではないことを知りました。
この名前は、世界保健機関(WHO)のインフルエンザに関する通報によるものです。サーズとインフルエンザの初期症状が酷似しているので、インフルエンザの予防接種を受けておけば、サーズ感染を初期の段階で診断でき、その結果、治癒率が上昇し、さらに二次感染の防止に役立ちます。サーズに備えるために、インフルエンザ予防接種を受けなさいという内容でした。これが正確に伝わらず、誤解しやすいネーミングと、WHOからのサーズ再流行の危険性の発表も重なって、大騒ぎになったということだと思います。
もちろん、インフルエンザ予防接種の重要性は変わりませんが、なんとも迷惑なネーミングです。