韓国・京畿道九里市在住
志田康彦
秋は山登りのシーズン
韓国も秋は山登りのシーズンだ。私はもともと山登りは好きではなかったが、韓国に来てから機会が増え、今では山登りが苦にならなくなった。
会社でも、毎年のように秋になると山登りに行く。それはソウルが山に囲まれ、登りやすい環境にあることと、簡単に登れるので初めての人でも安心できるからだろう。
登山の思い出がいくつかあるので、二つほど紹介したい。
私が初めて韓国を訪れた八〇年代末ごろは、登山服も着用しないで登る人が多かった。ある日、知人から山登りをしようと誘われ、ソウル南端の冠岳山に登った。びっくりしたのはその人の身なりで、革靴と背広だった。あたりを見回すと、結構そういう身なりの登山者を見かけた。民族衣装である韓服を着た若いカップルもいた。たぶん、結婚式の帰りなのだろう。今ではそんなユニークな身なりをした人はめったに見かけない。
また、ある時は妻の弟たちに誘われ、江原道の稚岳山に出かけた。後で知ったのだが、ここはコースが険しく、初心者には勧められない山だった。私はこの日ゼーゼー言いながら山を登り、弟たちと比べ二倍の三時間かかって頂上に到達した。本当に死ぬ思いだった。
その時はもう山登りはしないと誓ったのだが、今でも頂上に到達した時のすがすがしさを思い出し、機会がある度に山登りをしている。