エジプト・カイロ在住
鈴木眞吉
「すずらん」から人生訓
エジプトでは、NHK朝の連続テレビ小説「すずらん」の再放送が始まった。一度目の放映は一年ほど前だった。
先日、エジプト人の友人の家を訪問した時に、友人のお母さんは「すずらん」を再度見られることにうれしさを隠し切れず、浮き浮きした表情で、日本のテレビ小説を称賛した。私もその晩早速、チャンネル5で夜十一時十五分から十二時までの番組を見、懐かしさと内容の素晴らしさに改めて感動したのだが、第一回の放映はエジプト人になかなか好評だったようだ。
数年前「おしん」が放映された時は、エジプト中が感動の涙を流したことを、私が出会うほとんどのエジプト人が話したものだ。「すずらん」は「おしん」ほどではないが、それでも登場人物が交わす会話の一言一言や、表情の真剣さに、その人物がギリギリの限界状況下でそれぞれの価値観を表現し、ぶつかり合い、愛情を示しあう様子に、「日本人は偉いなあー」と感じている。
もし自分が登場人物だったら、一体何を言っただろうか、どう行動しただろうかと考えさせている。それぞれの立場で真剣に生きる日本人の心のあり方が、エジプト人をはじめアラブ諸国の人々にも共感を与えている。
人類が皆、例外なく共通に感動するものがあるということは、どこかで人類は一つになり得るということなのかもしれない。