タイ・バンコク在住
内藤 毅
深刻化する青少年問題
日本で少年犯罪の低年齢化・凶悪化が取りざたされているが、タイでも少年犯罪は深刻な問題となっている。バンコクなどの都市部では、少年による銃器による殺人事件だけでなく、小学生や中学生が行う小児に対する暴行事件や麻薬汚染などが相次いで発生している。
この状況に政府も頭を痛め、ナイトスポットの営業時間を短縮させたり、繁華街の定期パトロール強化、アルコール飲料の販売やテレビCMを制限するなど、若者に対する綱紀粛正政策を強めている。
さらに、青少年問題に悩む政府が最近、新たに若者をむしばむ原因として、映画やテレビ、テレビゲームの各種映像メディアの過激描写を取り上げ始めた。インターネットを用いた対戦型ロールプレイングゲームも有害メディアにあげている。ゲームの世界に入り込んだ揚げ句、自殺する子どもも出ており、結局、政府は今月中旬から、インターネットによるゲームへのアクセスを制限。夜十時から翌朝六時までのアクセスをブロックしている。
しかし、こうした青少年問題は、「悪の誘惑」との接触をブロックするだけで解決するようなものではない。事実、少年刑務所などの更生施設はこの二、三年前から満員状態。犯罪の低年齢化も歯止めがかからない状態が続いており、情報遮断だけではおぼつかなくなっている。タイ政府は抜本的な青少年問題解決策を模索中だ。