ブラジル・マットグロッソドスル州在住
濱田純一
インディオ達の住む都
友人とともに、インディオの住むヘゼルバを訪れた。ヘゼルバとは環境保護地域と訳せるが、そこには多くのインディオ(原住民)たちが暮らしている。今こちらは、とうもろこし収穫の季節で、各地でとうもろこし祭りが開かれている。
私の町のセントロと呼ばれる中心街から北にわずか五キロ。市街地から少しだけ外に出れば、そこは別世界。ブラジル有数の規模を持つインディオ居住区があり、約九千人のインディオたちが暮らしている。インディオと言っても、白人のインディオなどもいて、その種族はさまざまで、ヘゼルバという自然の中での生活を、今もなお続けている。
私たちが訪れたのは、牧師さんの家。礼拝堂はわらぶき屋根の質素なもので、日曜日には、五十人ほどの信者たちが集まってくる。彼らが歌うゴスペルソングは素晴らしかった。インディオは教養もなく、極めて原始的な人々と思うのは大変失礼な話で、家族三代がギター一本の伴奏のなかで、次々と歌を歌い、あまりにも美しいハーモニーに聞き入ってしまった。
ここはかつて、独自のハーブ・アルパを創作するなど、音感が優れたガラニー族の住んでいたパラグアイの領土だった。ヘゼルバでの人々の中に、自然と信仰と音楽の調和が醸し出す、時代を超えて自然とともに生きる、美しい人生の姿を見いだすことができた。