ドイツ・ノイス在住
若山計雄
半日でできる3ヵ国観光
ドイツは多くの国と陸続きで、車を何時間か走らせれば、簡単にいくつもの外国に行くことができる。日本では海外と外国は同じような意味で使われるが、ドイツには外国でありながら海外でない国がたくさんある。中国や韓国も陸続きだ。
私が住むノイスはドイツの西の外れで、オランダやベルギーとの国境に近い。先日、日本から来た知人を車で観光案内した。昼過ぎに出発し、まずベルギーとの国境近くにある古い小さな町を訪れた。次に国境を越えてベルギーに入り、お茶にする。その後、オランダ側へ国境を越え、夕食となった。わずか半日の間に三カ国を巡ったので、知人はとても感動していた。
国境には小さな標識があるだけで、検問所も税関も今はない。標識を見落とすと、別の国に来たことさえ気付かない。日本で言えば県境の感覚だ。通貨はユーロに統一されているので、両替や換算の必要はない。
距離はそんなに離れていないのに、国が違えば、それぞれの町の様子が全く違う。白壁に黒い木枠の建物が多い町、レンガ造りの家が並ぶ町、石畳の道路がある町という具合だ。どの町も独自の長い歴史をもっており、改めて言語や民族、宗教、文化など多様性を持つヨーロッパの現実を知らされる。
通貨だけでなく、言語も統一され、ヨーロッパが一つの大きな国となる日が、いつかやってくるのだろうか。