世界の街角便り
世界の街角便り
ワシントン
ニュージャージー
モンテビデオ
ブエノスアイレス
マットグロッソドスル
カイロ
テルアビブ
バンコク
ウランバートル
ソウル
京畿道九里市
ベルリン/ノイス
ヨハネスブルク
クアラルンプール
マニラ
BACKを見る

エジプト・カイロ在住
鈴木眞吉

SARSで変化した環境

 エジプトでは五月を迎えると夏真っ盛りだ。太陽の照り付けが激しさを増し、海やプールの水がぬるんで、泳ぐのに心地よい水温になる。

 私も時々ホテルのプールに行き、羽を伸ばすのだが、最近二つのことが何となく気になっている。一つ目はテロで、二つ目は新型肺炎(SARS)だ。テロは、アルカイダによるサウジアラビアでのテロ以降、エジプトやヨルダンも狙われているとの情報が流れ、欧米人が集まるところは、危険が隣り合わせという気分になってしまう。

 もう一つのSARSも、中国人を見ると、大丈夫かなとつい思ってしまう。ところが、自分もそう思われていることに気付かされた。エジプト人を含め外国の人たちにとって、日本人と中国人、韓国人の見分けはつかない。たまたまホテルのサウナで何人かのエジプト人と一緒になった。私が入っていくと、彼らは場所をあけて、しばらく雑談していた。私がちょっとせきをしたところ、「あのー、マレーシアの方ですか」と、遠まわしに聞いてきた。「いや日本からです」と答えると、いかにも安心した様子で、「ああ、日本は最高。ナンバーワンの国だ」と言って、喜びを表した。

 多分彼らは、中国人かどうか確かめたかったのだろうが、初めから「中国人ですか」とは聞けなかったのだろう。そういえば、プールサイドでも私を見つめる視線が違っていた。


この記事を友達に教える

カイロHOME

(C)Sekai Nippo Co.Ltd(1975-) Tokyo,Japan.
voice@worldtimes.co.jp