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ドイツ・ノイス在住
若山計雄

安息日を守るドイツ人

 ドイツでは今年六月から、土曜日の商店の営業時間が四時間延長され、平日と同じ夜八時まで営業できるようになる。低迷する個人消費の刺激や雇用増加を狙ったものだ。数年前は土曜日の昼過ぎには閉店していたから、大幅に延長されることになる。

 しかし、まだ日曜日の営業は禁止されており、例外的に開いているのは空港や主要駅、ガソリンスタンドの売店くらいだ。旅行に来た日本人が、買い物ができないと嘆くのを聞いたことがあるし、私も最初ドイツに来たときは戸惑ったものだ。週末に何か必要なものを思い出しても、月曜日まで店は開かないので、結局あきらめなければならない。

 これは宗教的な習わしに由来している。聖書には、神が六日間で天地を創造し、七日目に休まれたとあり、ユダヤ教では土曜日を、キリスト教では日曜日を安息日としている。礼拝に参加し、仕事を休む日である。キリスト教国のドイツだが、国民みんなが信仰的だというわけではない。若者の教会離れは進んでおり、日曜日の営業規制のみが頑固に守られている格好だ。

 買い物ができないので不便だとか、つまらないという人もいるが、ゆとりのある生活ができるので、私は今では気に入っている。新しい一週間を始める区切りの日でもあるから、ゆっくり家族だんらんのひと時を持ったり、静かに散歩したりして、「安息日」を過ごしている。


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