ウルグアイ・モンテビデオ在住
堀本幸伸
反戦に見るご都合主義
対イラク戦争がはじまった当初、世界中で反戦デモが繰り広げられ、ウルグアイでも大きく取り上げられました。
ウルグアイでは、米国大使館に対して、反戦平和デモや投石事件まで起こり、さらに左派の労働組合がゼネストまでやってしまう始末でした。
労働組合やそれらに乗せられた人々は、ブッシュ米大統領を独裁者ヒトラーと呼び、悪の権化として攻撃しました。
ところがどうでしょう。米英軍がバグダッドに進攻し、イラク市民の狂喜乱舞する姿がケーブルテレビのCNN放送で流れるや否や、ウルグアイの反戦平和デモは全く鳴りを潜め、それまで対イラク戦争を執拗に報道していた地元メディアも報道しなくなりました。
しかし、それでも左派のジャーナリストが、米英軍がヤラセで、バグダッド市民に金を渡してCNNに出演させていると、まじめな顔で話すのにはあきれました。
実は反戦平和デモの本当の動機は別なところにあったのです。昨年来、ウルグアイは国際通貨基金(IMF)や米財務省からお金を借り、それに伴っていろいろな無理難題を押し付けられ、米国に対するうっ憤がたまっていたのです。ですから、今回の反戦平和デモへ参加した大衆はうっ憤を晴らすため、一部の左翼マスコミにあおられて反米デモに参加していたというのが本当のところです。