韓国・ソウル在住
竹井弘樹
人気のない“軽自動車”
韓国では軽自動車の人気はあまりない。実際、人気のなさを反映するかのように、軽自動車の種類もせいぜい三、四種類程度しかない。
軽自動車の排気量は、日本よりわずかに多い八〇〇t
、安全性もエアバックの標準装備など一般小型車並みだ。また、軽自動車の販売促進化のため、政府から購入時に税金面の恵沢や高速道路の通行料金の割引、公営駐車場の50%割引などの特典が与えられている。しかし、こうした特典にもかかわらず、軽自動車の売れ行きはよくない。
軽自動車の人気がないのは、「安全性」と「小排気量」のためといわれている。しかし駐車場事情や道路交通事情が決して良好ではない韓国で、不人気の本当の理由は、軽自動車の種類が豊富ではなく、一つの車で多くの年齢層をターゲットにし、消費者のニーズを完全にキャッチしきれていないことと、軽自動車に対する社会的な認識の問題ではないかと思われる。
それでも韓国の自動車業界によれば、最近、国際情勢の不安などによるガソリン代の値上がりのため、国内軽自動車販売台数は二月が三千七百十台、三月四千八百八台と29・6%増加しているという。これは、三月の国内の乗用車販売が九万九千百九十五台で、二月の九万二千九百四十一台から6・7%増だったのに比べて、大きく伸びた数値だ。消費者は実用的なものを望むという正直な数値ではないだろうか。