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タイ・バンコク在住
内藤 毅

セクハラを受ける警官

 ちからごろ新聞を読んでいて、不思議な記事を見つけた。そこには、「『われれれは性的嫌がらせを受けている』警官語る」と出ており、初めは婦警に対するセクハラかと思っていたが、中身を読んでびっくりした。男性の交通警官や市民からの緊急通報を受ける担当警官に対する嫌がらせの記事だったのだ。

 報道によると、最近、男性同性愛者(ゲイ)がいたずら目的で警察に電話するケースが増え、警察当局もこうしたセクハラの電話の対応に苦慮しているという。また、同国のゲイがつくったインターネットのサイトには、白バイ警官や交通整理の警官を隠し撮りした写真ばかりを載せているものもあり、へきえきする現場警官の声を紹介している。

 一方、昨年一年間の緊急通報の実態をまとめた報道を読むと、夫婦げんかの仲裁から凶悪事件まで、警察は数多くの緊急出動を繰り返している。しかし、そのなかにはいたずら電話も後を絶たない。

 タイの国民は警官に対し、高い信頼感を置いていない。これは、汚職や麻薬売買、殺人やレイプなど、警官が関与した事件が多いためだ。しかしながら、警官のなかには気性のさっぱりした責任感の強い人物も少なくない。市民からうとまれ、子どもからからかわれ、ときには性的嫌がらせを受け、しかも安月給…。こうした中で転職もせず黙々と職務を遂行するタイの警官に頭が下がる思いがする。


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