韓国・京畿道九里市在住
志田康彦
盧大統領の手腕に期待
韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)新大統領の就任式が二月二十五日に行われた。北朝鮮や経済など多くの難問を抱えているものの、大いに期待したい。
盧武鉉氏は貧困と逆境の中からはい上がり、日本の田中角栄を彷彿させる人物だ。派閥なし、資金なし、学歴なしのナイナイづくしの盧氏が、大統領選挙に勝てたのは、“変化”を求める国民の力だろう。また、インターネットの普及で、“国民の声”が一瞬にして全国に伝達できるようになったことも勝因の一つだろう。盧氏の当選は今までの政治から見ると全く考えられないことだと、誰もが口をそろえて言う。
盧氏は選挙当初、「国民のための大統領になろう」と考えていたが、選挙を推し進めていく中で、「大統領は国民がつくるもの」という考えに変わったという。“自分が”という我を捨て、国民のみ心のままにと考えを変えた。それだけ国民の変化に対する要求を肌で感じ取ったのかもしれない。
大統領就任後、法務長官に初めて女性を抜てき、郡守(郡の長)出身の行政自治部長官や映画監督出身の文化観光部長官など、若い四十代を任命した。破格の組閣を断行し、国民の変化への願いに応えている。今後の国勢の舵取りが注目される。そしてほとんどの大統領がそうだったように任期の最後に不遇な結果を招く愚を繰り返すことのないよう祈ってやまない。