韓国・ソウル在住
竹井弘樹
高まる「安全」への関心
先月十八日に起きた大邱(テグ)市での地下鉄放火事件以来、私自身地下鉄に乗る時に非常脱出口を確認するようになった。今、韓国国内はとても安全に対して関心が高まっている。
まず、地下鉄駅構内の場合、ホームには不審物を持ち込まないように警備が強化され、常に二、三人前後の警備員が配置された。そして、非常時のドアの開け方の手順を書いたポスターがあちこちに張られ、駅の切符購買窓口には、ポスターと同じ内容のB5判のチラシが高く積んである。
地下鉄車内では、放送で非常時のドアの開け方について繰り返し説明を行っている。また、永登浦区庁(ヨンドンポクチョン)駅や忠武路(チュンムロ)駅などでは、ホームから出ると、洞穴の中に入ったような難燃材でできたデコレーションがあるが、万一の時に有毒ガスを発生する恐れがあるということで、年内には撤去されることが決まった。
一般市民の安全に対しての関心も高い。実際、インターネットでは防災用具の販売が二倍に増えたといわれ、万一に備えて懐中電灯を持ち歩く人、有毒ガスに備えていくつもマフラーを持って歩く学生などがテレビのニュースで映し出されていた。
しかし、過去の惨事の時と同様に、しばらくすると、このように高まった安全に対する関心もすべて忘れられてしまい、また安全不感症になるのではないか、それが一番心配だ。