韓国・ソウル在住
原田 一
狭い路地で見た乗り物
ソウルの地下鉄3号線と4号線が交差する忠武路(チュンムロ)駅の近くには、デザインや編集をする企画室、その隣には印刷工場が密集している。
昔からそこには活字製版の工場があったため、平屋の小さな建物が密集し、とても狭い路地で、自動車はほんど入れない。以前、火事が発生したとき、消防車が現場に接近できず、大変な騒ぎになったことがある。
そこで主な運送手段は自転車とオートバイだが、その地域だけに見られる不思議な乗り物がある、
印刷工場といえば、重い紙を運ぶことが多く、狭い路地に車は入れない。しかし、オートバイでは積みきれない。そこで、オートバイの後ろ半分に大きな荷物を付けて、紙を折らずに平ら積みにして運べる改造三輪オートバイが登場した。
よく見ると、脇にはシフトレバーが付いている。なんと、それは細い路地でも自由に動けるように、バックできる仕組みになっているのである。
一二五tオートバイに三、四十万ウォン(約三、四万円)を追加すれば、改造オートバイが買える。ただ、スピードは出ず、カーブのときはオートバイのように左右に傾かないので運転は難しい。慣れない人は荷台の角をぶつけることもある。
すぐ隣の町には軒並みオートバイの店が並ぶこの場所。有機的なつながりがあり、いつも活気に満ちている。