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ドイツ・ベルリン在住
富田武史

邦画満載の国際映画祭

 カンヌ、ベネチアと並ぶ世界三大映画祭の一つであるベルリン国際映画祭が始まった。昨年は宮崎駿監督の長編アニメ「千と千尋の神隠し」が大賞を受賞したこともあり、日本映画への注目が高まりつつある。

 また今年は、「東京物語」などを手がけた小津安二郎監督生誕百周年ということもあって、ベルリン映画祭では特別記念上映があり、おかげで邦画は二十本近く上映される。

 私の二十年以上の日本生活のうち、観賞した邦画はおそらく洋画の数十分の一程度だと思う。米国のハリウッド映画が日本の映画館に占める割合が大きいし、商業主義に影響されていたのかもしれない。以前は「日本映画は退屈でつまらない」と思っていたが、しばらく日本を離れると価値観が一変した。日本独特の芸術感覚の豊かさが分かるようになった。

 ドイツに来てから見た邦画は洋画の数とほぼ同程度。黒澤映画のファンは私の周りには相当いて、彼らからの影響が大きい。

 「国際映画祭」でありながら、観賞料金は九百円程度で日本の約半額。どれだけ日本の映画料金が高いかよく分かる。個人的な注目作品は、時代劇映画「たそがれ清兵衛」、沖縄を舞台にした「ホテルハイビスカス」、サブ監督の「幸福の鐘」。割安の値段と希少価値だからこそ、時間と予算が許す限りできるだけ見ようと思っている。


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