アルゼンチン・ブエノスアイレス在住
江頭利将
“国の方向性”を明確に
今アルゼンチンは、夏のバケーションシーズンだ。いつもなら大挙して外国でバケーションを過ごそうという人で空港や港はいっぱいとなるが、今年はちょっと雰囲気が違う。今まで外国へ出かけていた人たちも自国通貨の切り下げから国内で過ごす人が増えた。
もともとアルゼンチンは自然の豊富な国で、南の方には万年氷河や南極ツアーがあったり、北にはイグアスの滝、東の海岸沿いには有名なビーチがいくつか存在する。国内のどの観光地も満員御礼というニュースを聞いた。この時期は富裕層が外国に出かけ、国内経済は冷え切っていたが、今年は国内消費が増えて景気に良い影響を及ぼすのではと、期待してしまう。
五年ぶりにブエノスアイレスの観光地を見た友人の印象は、外国人観光客の多さと、みやげ物屋の品ぞろえが充実し、昔と比べて観光に力を入れている雰囲気を感じると語っていた。
また、彼がとても驚いたのが、日本では考えられないほど厳重な戸締まり。敷地のフェンスにしても、窓の鉄枠にしても、こうまでしなければ安心できないのかというくらいだ。
あれから一年、いまだに経済危機から立ち直れていないアルゼンチン。南米一治安の良い国と言われたのはいつだったかと思うほど、最近は暗いニュースが多い。外国人観光客が増えている今、国としての方向性を明確にする時が来ている。