韓国・ソウル在住
竹井弘樹
もうひとつある誕生日
韓国では、ソル(旧正月、陰暦一月一日)を迎えないと新年が明けた感じがしない。今年は二月一日がソルだ。現在、デパートなどではソルの商戦が盛んに行われ、陽暦の正月を迎える静かな雰囲気とは対照的だ。
このように韓国では生活の中に陰暦が自然にとけ込んでいる。誕生日も同様で、陽暦の誕生日とは別の、「もう一つの誕生日」である陰暦の誕生日を使う人が結構いる。そのため韓国の人に誕生日を聞くときには、陰暦か陽暦かをしっかりと聞いておく必要がある。
また、年の数え方も一般的に「数え年」が使われているため、生まれるとすぐに一歳で、新年を迎えるとさらに一歳年をとる計算になる。しかし、この「数え年」、年ごろの女性にとってはちょっと敬遠されており、わざと満年齢を使って年齢を少なく言う人も少なくないようだ。
わが家では、子供の誕生日は陰暦で祝っている。きっかけは、上の子が二歳の誕生日までは陽暦で祝っていたが、不思議なことに誕生日に限ってけがをした。試しに三歳の誕生日に陰暦で祝い、その日にけがをしなかったので、それ以来、陰暦がわが子の誕生日になっている。
わたし自身、気になって陰暦の誕生日を調べてみたら、旧一月一日生まれとわかり、妙に感動したことを覚えている。読者の皆さんも、「もう一つの誕生日」を調べてみれば新たな発見ができるかもしれない。