韓国・京畿道九里市在住
志田康彦
ソウルでろうそくデモ
先月三十日からソウルの光化門で「ろうそくデモ」が続いている。このデモは、今年六月に米軍の戦車にひかれて亡くなった女子中学生二人に対する追悼と、在韓米軍の法的地位などを定めた駐韓米軍地位協定(SOFA)の改正を求めるため、集会に集まった全員が紙コップにろうそくをたて、静かな抗議を行うものである。
この光景を見たある外国人観光客は「このようなデモは初めて見た」と驚いていた。デモが行われている光化門では、サッカーW杯の時に、何十万人もの観衆が赤いTシャツを着て応援する姿に感動を覚えたが、今回のように寒い夜に何万本ものろうそくをともし無言のデモを繰り広げる光景には、正直驚いている。
デモのきっかけとなった女子中学生死亡事故は、駐韓米軍地位協定のために、米軍下での裁判で加害者が無罪になり、「被害者だけが残った事件」として韓国民の中に新たな“恨(ハン)”を植え付けた。その後被害者には何の慰謝料も支払われていないという。
たとえ過失がなかったとしても、二人の尊い命が亡くなったのだから、米軍としては、初期段階で誠心誠意の対応をすべきではなかったか? 事故が起きてからお詫びのために軍関係者が六十万ウォン(約六万円)の慰労金を持って被害者宅を訪れたというが、まったくばかにしていると思われてもしょうがないと思った。