韓国・ソウル在住
原田 一
「柱状複合住宅」が人気
この不況の中、異常に盛り上がっている一角がある。それは柱状複合住宅の申し込み会場である。
柱状複合住宅とは、一つの建物の中に主な生活のための空間と商店、病院、スポーツ施設などがともにあるものをいう。
今までのアパート団地は、大規模なものが多かったので、周辺に学校や生活空間を要求する条件があった。また買う側も、入居者公募用の通帳を作り、住宅を所有していない者から優先的に購入できる制度があり、さらに購入後一年間は転売できない規制があった。
しかし、この柱状複合住宅では、そのような条件が緩やかなため、多くの物件があふれ始め、契約金さえあれば、一人で何軒も応募できる。
一方、ソウルでは江南(漢江の南側)を中心として、教育環境が良いことから転居者が急増、不動産は高騰を続けている。
そのためか、この柱状複合住宅に多くの人が飛びつき、抽選に当たれば、環境が良く人気の高い場所では、入居前に転売しても数千万ウォンの利益が得られる。
会場は朝早くから人が詰めかけ、数時間並んでやっと申請できる状態だ。実際は、入居者より、転売目的の人が多いようである。中には競争率が四千対一の所もある。
これらの物件は、今年度末まで約五千軒が予定されている。この寒空の中、契約金を手にして、きょうも財テクを狙って立ちつくす人たちが後を絶たない。