世界の街角便り
世界の街角便り
ワシントン
ニュージャージー
モンテビデオ
ブエノスアイレス
マットグロッソドスル
カイロ
テルアビブ
バンコク
ウランバートル
ソウル
京畿道九里市
ベルリン/ノイス
ヨハネスブルク
クアラルンプール
マニラ
BACKを見る

ドイツ・ベルリン在住
富田武史

落ち着かない「地下鉄」

 欧州都市の交通システムは、通常一つの乗車券でバスも電車も地下鉄も利用でき、利用者にとても便利だ。ベルリンもその例に漏れず、さらに乗車券の所有は利用者の良識にゆだねられ、改札がない。

 それはさておき、最近、ベルリンの地下鉄を使って迷惑に思うことが多い。先日、ベルリンの地下鉄7番線を使った時の出来事を紹介しよう。

 乗車した車両では、高校生ぐらいの若者三人がドネルケバブというトルコのサンドイッチを食べ、ニンニクや生タマネギの臭いが車内に充満していた。公共交通機関で飲食をしないことは暗黙の了解だったが、今では過去の話。

 次の停車駅では、推定三十代の男性が「私の名前は何某。ホームレスのために協力をお願いします」などと大声で叫び、ホームレス新聞の販売を始めた。

 続いて登場したのは二人組の車内ミュージシャン。見た目はペルー人で、民族音楽をギター演奏し、寄付を募った。そして数駅後には、別の男性がホームレス新聞を売りに入ってきた。

 大半の乗客は迷惑そうにしているが、必ず誰かが寄付している。社会的弱者にやさしい国なのだと実感する。

 移動中に新聞を読むのが常の筆者にとって、一連の出来事は迷惑に感じた。ただ、朝夕の少しの通勤時間を除き、何に乗っても必ず席に座れることは感謝すべきなのかもしれない。


この記事を友達に教える

ベルリン/ノイスHOME

(C)Sekai Nippo Co.Ltd(1975-) Tokyo,Japan.
voice@worldtimes.co.jp