イスラエル・テルアビブ在住
野中 直
アラブ人で賑わう市場
エルサレムにはユダヤ教、イスラム教、キリスト教の集まる旧市街(オールドシティー)がある。各宗教の聖地で、観光地の色合いが強い。しかしインティファーダが起こって以来、閑古鳥が鳴き、旧市街内の観光業者は商売あがったりである。
旧市街の外壁にダマスカスゲートがあるが,アラブ人地域で、ゲートの外側一帯は大きな市場でにぎわう。最近、私もこの市場に時々顔を出すようになった。
ここは安い。野菜や果物も自分たちの畑で作っているという。イスラエルの卸売市場よりも安く、物も新鮮だ。また、野菜だけでなく服や靴も安い。イスラエルの市場の四分の一くらいの値段で売っている。ジュースや食品はアラビア文字で印刷された商品が多い。
アラブ人と言えば、貧困にあえぐイメージが強い。しかしここを闊歩する人々は流行の服を着こなし、頭をムースで固め、同年代の者同士でグループを作ってたむろしている。どうやらこの近辺に住む人々は他地域のアラブ人とは違い、比較的経済的には恵まれているようだ。
この地域がアラブ人の商業地域ということもあるだろうし、イスラエル側との境界線上で両者が共存しなければならず、お互いにその立場を利用しながらビジネスしている部分があることも否定できないだろう。結局は両者が仲良くなければすべてはうまくいかないのである。