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米国・ワシントン在住
立川直樹

大リーグ・ストに思う

 広大なトウモロコシ畑につくった野球場を舞台に、父と子の愛情を描いたケビン・コスナー主演の米国映画『フィールド・オブ・ドリームス』に感動した日本人も多いのではないか。

 米国で生活すると、どんな小さな街にも、あの映画に出てくるようなきれいな野球場があることに驚かされる。

 八月末、大リーグがすんでのところで、ストライキを回避した。選手会とプロ野球機構が互いに自己の主張を掲げ、ぎりぎりの交渉を続けるのは米国ならではのことだ。八年前には、二百三十二日間にわたるストライキを決行したこともある。

 とはいえ、今度ばかりは、ファンそっちのけの労使紛争に、多くの米国人が嫌気をさしたようだ。それも選手側に分が悪い。私の友人も、「大リーガーは金を取りすぎだ」とあきれ顔だ。

 大リーグ選手の平均年俸は、二百三十八万ドルを超える。つまり三億円近いのだ。年俸でトップに立つアレックス・ロドリゲス選手(レンジャーズ)に至っては、二千二百万ドル(約二十六億円)に達する。

 大リーグで活躍し、高額所得者になるのも、アメリカン・ドリームに違いない。しかし、野球場はお金をめぐって労使が対立する場所ではない。お金ではなく、白球を追って、ファンや子どもたちに夢を与えてこその「フィールド・オブ・ドリームス」ではないか。労使紛争によるファン離れが気にかかる。


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