エジプト・カイロ在住
鈴木眞吉
異常な暑さを凌ぐ対策
カイロは今最も暑い時期を迎え、顔を合わせれば「暑いね」とあいさつする今日このごろだ。またインド上空にある熱波が襲ってきており、エジプト気象庁は最高気温が四三、四度ぐらいと発表している。
ところがエジプト人は誰一人としてこの数字を信じていない。理由は、気象庁が実際の温度を発表すると、皆、会社や学校を休み、外出しようという人はいなくなり、社会の機能がまひするから、政府が温度を適当に発表していると考えている。実際は五〇度近くになっているはずだと彼らは口をそろえて言う。
確かに、コンピューターのキーをたたいてもキーが熱い。最初、長時間電源を入れているので、熱くなったと思っていたが、外気温に影響され室内温度が上がり、コンピューターやテーブルまでが熱くなっているのに気付いた。そのときには、彼らの言っていることがうなずけた。
エジプト人が暑さをしのぐ方法は各人各様だ。扇風機で暑さをしのいでいる人が多いが、なかにはじっと動かずに暑さをしのぐ人もいる。
子供たちは家族と連れ立って、夜遅くまで公園に行って遊びながら涼をとる。行動的な若者たちや家族連れは、ナイル川のほとりに集まって、夜更けまで夕涼みを楽しむ。もっと積極的な人は、昼ごろから夜中まで、あらゆる人間関係を駆使して、クーラーの利いたところを渡り鳥のように渡りまくっている。