イスラエル・テルアビブ在住
野中 直
増加する外国人労働者
イスラエルという国は貧富の差が激しいが、それを利用して各種の産業も成り立っている。パレスチナとの関係がこんなにこじれていなかったころは、建築現場の作業員のほとんどはパレスチナ人だった。しかしガザやヨルダン川西域が封鎖されてからは、イスラエル国内で働けなくなった。
いずれにしろパレスチナの安い労働力が得られなくなった企業は、これを他の外国人に求め出した。中国人、タイ人、フィリピン人…。現在の建築現場で働く労働力の主力はこれらの外国人たちだ。外見はほとんど中国人のようだ。
イスラエルではボランティアも以前はドイツなどからのクリスチャン系が多かったが、これも紛争でかなり本国へ帰ってしまった。ただフィリピン人は帰らずに、ボランティアを続けている。今でもビザなしのままで帰らない人たちも多く、仕事を探し続けている。
テルアビブにはセントラルバスステーションがあり、この周辺には多くの外国人労働者が集まる。土曜日になると、ものすごい数の中国人たちがたむろしている。安息日には仕事がないので,仕方なくそこにいるのだろう。
ところが最近この近くで自爆テロがあった。死亡者の一人は中国人労働者だった。パレスチナの自爆テロは自分たちの職を奪っていっただけではなく、外国人たちも締め出してしまうかもしれない。