アルゼンチン・ブエノスアイレス在住
江頭利将
経済不況で強盗増える
とうとうペソ貨の価値がほぼ以前の四分の一にまで落ち込んだ。日々、人々の生活は苦しくなるばかりで、今後どのような展開になるか全く予想がつかない。そんな中、大変悲しいことだが、強盗が増えたのが目につく。
私の友人の例を紹介しよう。奉仕家の友人が、ある日地方の貧しい人々に奉仕するため、自家用車で出かけた。近くに駐車し、半日ほどの仕事を終えて、車のところに戻ると、車はそこから消えうせていた。それほど高級車ではないが、とても大切にしていた、彼の仕事には“必需品”だった。
大変意気消沈したが、彼はカトリック信者でもあるため、信念の奉仕活動は休止するわけにはいかない。仕方なく、友人から車を借りて活動を再開した。ところが、その借りた車で奉仕活動に向かう途中、なんと信号待ちで止まったところに、銃を手にした強盗が現れ、そのまま彼をたたき出し、走り去ってしまったのだ。
泣きっ面に蜂だが、新聞によれば、今同様の事件が多発している。
ドルとペソの安定が人々にある意味、ぜいたくな生活を許してきたが、ペソ貨が持つ価値まで下がったとたん、今までの生活水準を保てなくなり、恨みがふつふつと沸き上がっている。政治不信や物価高騰は,一般の人にまで収奪の思いを抱かせるのだろうか。
こういう時こそカトリック国家の本来の姿を取り戻してほしいものだ。