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南ア共和国・ヨハネスブルク在住
長野康彦

冷めているW杯参加国

 サッカーW杯開催中のこの期間、ホスト国の韓国・日本をはじめとする参加国では国中が大騒ぎ、といったテレビ報道に接する。今回、参加国の一つであった南アフリカはどうだろう、と改めて足元を見回してみた。

 先進国では街頭に設置された大型スクリーンに街行く人々が試合観戦にクギ付け、といった光景をよく目にするが、この国にはあいにくそうした設備はない。テレビのあるところには人だかりができるはずと踏んで、ショッピングモールの家電製品店に足を運んでみたものの、サッカーとは別の番組を流している。W杯の試合をテレビ放映している喫茶店があったものの、見ている人はパラパラ。世界中が熱くなっているこのとき、一体これはどうしたことか。

 南アではサッカーといえば黒人系国民に浸透しているスポーツで、白人系やインド系国民にはクリケットやラグビーの方が人気が高い。そうした多人種国家としての宿命で、人々のスポーツに対する興味も多様化して、サッカーという一競技を中心に国民が一つになることは難しいのだろうか。

 今回南アチームは予選リーグで敗退したが、それでもW杯参加初勝利という快挙を成し遂げた。今後サッカーが国民的スポーツに発展し、それを通じて国民全人種が一つになれればいいのに、などと勝手な思いを心に描いた。


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