タイ・バンコク在住
内藤 毅
東南アはコピー文化?
久々にマレーシアの首都クアラルンプールに行く機会があった。マレーシアの大都市の多くは、夜になると大通りに屋台街が出現する。クアラルンプールのものは特に大きく、通り三本分に数百軒の店が密集している。
その多くが食べ物や衣類、音楽・映像ソフト、みやげ物などを扱っている。中でも人気を集めているのが、有名アーティストのアルバムや最新映画を収めたCDやDVDだ。しかし、これらのソフトはほとんどが海賊版。こうしたコピー商品はマレーシアだけではなく、東南アジア全域に出回っている。
タイに住んでいると、こうした現象は人々の生活の隅々まで行き渡っているのではないかと思うときがある。一例を挙げると、タイでは本屋があまりもうからず、コピー屋が繁盛している。どういうことかというと、一人が本を買うと、その友人が買った本をコピーする。また、そのコピーがコピーされて…と、本は売れないのだが、本の文章はいろいろな人に行き渡るという珍現象が発生する。
一事が万事で、コンピューターソフトのコピーから企業アイデアの無断借用まで、「知的所有権」を声高に叫ぶ欧米人や日本人にとってみれば、まったく許せない話が横行している。
私はなるべくコンピューターソフトも正規版を買うようにしているが、知人からはすっかり、変人扱いされている。