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ドイツ・ベルリン在住 富田武史
仮病してサッカー観戦
サッカーは言わずと知れたドイツの国民的スポーツだ。ワールドカップ(W杯)の優勝三回は、ブラジルに次ぐ成績。ドイツ代表チームの試合ともなれば、視聴率は50%以上になる。
ドイツでも、日本のNHKと同様に公共放送には視聴料が課せられる。公共放送の目玉番組は、報道番組とスポーツだ。とりわけ、スポーツはサッカーが圧倒的な割合を占めている。
昨年、聴取料引き上げがあった。サッカー放映権の料金が法外に高いのが理由の一つだった。これには、サッカー嫌いの人は怒り心頭に発した。
だが、それ以上に問題なのが、今回の日韓共催W杯の試合放送だ。公共放送での試合中継数はわずか二十四試合。ちなみに、前回のフランス大会ではほぼ全試合を見ることができた。また、隣国のポーランドやオランダでもほぼ全試合が中継される。これには、大半の国民が納得できないでいる。
これに関連してもう一つ問題がある。七時間の時差のため、大半の試合時間が午前中で、勤務時間と重なる。企業では勤務中のテレビ観戦はおろか、ラジオを聞くことも禁止している。
ある友人は、ドイツの試合の数日前に卵を十個食べて、お腹を壊し病欠をたくらんでいる。ドイツでは、医師の診断書があれば一週間ぐらいの欠勤は簡単にとれる。
さて、友人は計画通り腹痛を起こすのか、サッカーの試合以上に結果が気になる。
イスラエル・テルアビブ在住 野中 直
サッカーが大好きな国
現在、韓国と日本でサッカーW杯が進行中だ。イスラエルではW杯のことを「モンディアール」といい、皆このモンディアールに夢中になる。
最近、W杯のことで裁判所に駆け込んだ人たちがいる。この国では地上波のテレビ放送がまともに映るものは三つほどしかなく、W杯はケーブルテレビで、かつ有料チャンネルでのみ視聴可能である。
裁判所に訴えたのは、ケーブルテレビだけでも高い金を払っているのに、どうしてさらにお金を払わないといけないのか、いくらなんでも高すぎる、ということらしい。事実、フランス大会は通常チャンネルで見られた。サッカー好きのイスラエル人は怒っている。
このようにイスラエル人のサッカー好きは相当なものがある。小さい国にもかかわらず、さまざまな企業がプロのサッカーチームを持つ。
実際イスラエルのサッカーも強い。数年前、W杯優勝候補のアルゼンチンが親善試合で来訪したが、ウォームアップのつもりが反対にイスラエルに負けてしまった。そんなチームがなかなかW杯に出られない訳は、アラブの国がたくさんあるアジア予選に出られず、イタリアをはじめとするヨーロッパの激戦区で戦わなければならないからだ。アジアからならすんなりとW杯に出られそうなものだが、近隣諸国との関係がこのように影響しているとは皮肉なものだ。
韓国・ソウル在住 京谷訓浩
W杯初勝利に酔いしれる
W杯の韓国チームの初戦は四日の午後八時三十分に始まりました。この日の夜、道路から車が消え、韓国中の人々が、ある人は会場で、またある人は大型スクリーンが設置された公園や競技場で試合を観戦しました。
この試合に先立って行われた日本戦の善戦に触発されてか、韓国チームは序盤から全力疾走で、応援団も自然と力が入りました。体格の差で、少し不安が頭をよぎりましたが、持ち前の瞬発力で圧倒し、終始、ポーランドにプレッシャーをかけ続けていました。
韓国チームのゴールが決まったとたん、歓声があちこちから上がり、韓国中が鳴動しました。韓国人の団結力と選手の努力が、この試合を決めたのではないでしょうか。
ヒディンク監督は、「ワールドカップの舞台は、自分たちの契約料を高めるための手段に過ぎないと考える選手たちを多くみてきた。しかし、韓国の選手たちはワールドカップそれ自体を栄光と考えており、その舞台で走るためにはどんなことでもできるという姿勢を見せてきた」とコメントした。韓国選手のひたむきさに、強さの秘密があるのでしょう。
試合が終了すると、韓国じゅうがW杯初勝利に酔いしれました。ニュースでは、いやというほどゴールシーンを放映し、夜中にも試合の再放送をし、韓国は今、史上最大の祭りのさなかにあります。

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