世界の街角
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南ア共和国・ヨハネスブルク在住
長野康彦

溶け込む移民の食文化

 アフリカに住んでいるということで「一体,何を食べてるの?」と日本の友人たちに時々聞かれる。日本にいたら確かに想像もつかないだろうな、と思いながら、冗談交じりに「そうね、イモ虫のカラ揚げとか、ワニの肉とか…」と答えると、本気にされることがある。

 確かに、そういった「ゲテモノ」を食べる国もあるが、南アフリカはそれなりに文化の発展している国。ヨーロッパの影響が強いので、パンを主食に牛、羊、鶏、ブタといった肉料理のメニューが多い。

 しかし、多人種国家のこの国で、「南アフリカ料理」と呼べるものはあってないようなもの。ポルトガル、ドイツ、イタリア、フランス、インド、中国など外国系移民がそれぞれ独自の食文化を築き、南ア社会に溶け込んでいる。

 われわれ少数派の在留邦人も、料理するのは結局、日本料理。中国人経営の食料品店が点在するから、そこで日本の食材を入手できるのがうれしい。

 ある友人は日本のカレーのルーをこちらで買うのは高いので、市販のカレーパウダーを使って何度もカレー作りに挑戦したが、結局挫折した。どうしても日本のカレーの味が出ないという。日本のカレーは独特のものだから、それも当然と思うのだが、こういう場合は素直に本場のインドカレー作りに挑戦するのが、より賢い選択だろう。


韓国・ソウル在住
竹井弘樹

幼稚園「父親参加」の日

 先日、娘が通っている団地内の幼稚園で「父親参加」がありました。「参観」ではなく「参加」というところがポイントで、子どもたちと一緒に父親が、普段子どもたちが受けている授業に参加して疑似体験するというものでした。参加時間は三時間、男性が参加しやすい土曜日の午後に設定され、参加者におじいさんやいとこなどの姿も見受けられました。

 カリキュラムは劇、調理、図工、英語、国楽演奏など、短い時間のわりにはぎっしりとつまっていて、五日間でこんなにも子どもが学ぶのかと驚きました。最近の早期英語学習ブームのためか英語の時間がありました。内容は、韓国の伝統の昔話を紙芝居のようにして、英語と韓国語の解説をあわせて教えるものでした。

 その他、国楽の演奏の時間があり、「チャング」という韓国の伝統楽器を,先生のリズムにあわせて子どもたちが演奏するもので、どの子どもらも楽しそうに上手に演奏していました。

 実際にこうした疑似体験の場は、私が当初、子どもを幼稚園に送るときに、外国人の子ということでいじめられているのではないかという心配を取り払いました。また、これまで子どもと接する時間がいかに少なかったかを反省させられたり、純粋な子どもたちの姿をみて、自分の幼かったころを思い浮かべたり、多くのことを感じることができる貴重な時間となりました。


ドイツ・ベルリン在住
富田武史

トルコ人社会からの恩恵

 ドイツに住む外国人の約三割がトルコ人だが、首都ベルリンとなると,その比率はもっと上がる。区によっては、人口の三割近くをトルコ人が占めているところもある。

 学校によっては、生徒の半分以上がトルコ人というところもあって、ドイツ語で授業が成立しないというケースが出てきているという。在独トルコ人の出生率はドイツ人よりもはるかに高いことから、トルコ人社会の勢力はますます拡大する情勢だ。

 「イスラム系移民が社会福祉の恩恵を奪っている」「税金ドロボウ」などと批判的なドイツ人が多いのは確か。しかしその一方で、筆者はトルコ人による恩恵を受けている。

 まず、気質はけっこう気さくで人なつっこい。ドイツ人以上に友達になりやすいこと。

 次に、何よりもありがたいのは、トルコ人が経営する食料品店だ。そこでは、ドイツのスーパーではめったにお目にかからない物が簡単に手に入る。ザクロ、柿、ビワなどの果物、ホウレン草、サツマイモなどの野菜、そして無数の穀物類などなど。そして、アジア食料品店よりも安価で米が買える。

 さらにありがたいのは、トルコ系ファストフード店だ。ドネルケバブと呼ばれるサンドイッチには羊の肉と野菜がたっぷり入っており、ハンバーガーの数倍の大きさ。それなのに、ハンバーガーよりも安くておいしいとなれば言うことはない。


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