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韓国・京畿道九里市在住 志田康彦
「大学試験」に見る風習
「大学修学能力試験」が今月七日、全国的に行われた。毎年、韓国では大学の本試験の前に、大学で学ぶ能力があるかどうかを計る「大学修学能力試験」を行っている。皆、この試験の結果を見て志望校を決めるというのだから、受験生にとっては大切な試験である。
この日、試験で十分に力を出し切れるようにと、国をあげてサポートしている。朝の交通渋滞を避けるため、公務員の出勤時間を一時間遅らせたり、英語のヒアリング試験に影響があるということで、その時間は空港付近の試験場の上空は飛行機が飛ばないようにした。また、遅れてくる受験生のために警察では白バイを待機させ、試験場までエスコートする光景もよく見かける。
それだけでなく、自分の子供がちゃんと試験を受けられるようにと、一日中試験場の外で祈っている母親たちも珍しくない。面白いのは後輩たちが試験場の正門のところで、「先輩、頑張って!」「ファイト!ファイト!」と応援していることである。楽器を使ったりする場合もあり、初めて見る人は何事かと思うだろう。
日本と比べると随分変わった受験の様子であるが、受験生を大切にする思いが伝わってくる。一方、大学受験への偏重がさまざまな弊害も生み出しているが、このような気持ちのよい風習はいつまでも続いてほしいものだ。
アルゼンチン・ブエノスアイレス在住 江頭利将
街中「マラドーナ」一色
十一月十日は、アルゼンチン人にとっては特別な日となった。世界のサッカー史上に残る活躍をしたマラドーナをたたえる記念試合が行われたからだ。場所は彼がかつて活躍したボカの本拠地、ボンボネーラ・スタジアム。人々はどれほどこの日を待ちわびていただろうか、数日前から街中のキオスクには、マラドーナ特集の雑誌でいっぱいとなった。
彼は麻薬の治療などでキューバに滞在しているが、この記念試合のために一時帰国し、メネム前大統領と会談したり、さまざまなイベントに参加し話題をふりまいている。アルゼンチン人にとって、マラドーナは無条件にヒーローを意味する。たとえサッカーが好きでなくても、彼が活躍し、アルゼンチンの名を世界にとどろかせたことを懐かしく語る人は大変多い。
先日、アルゼンチン協会は、国家代表チームの背番号10番を、永久欠番とする方針を決めた(が,国際サッカー連盟に認められなかった)。
そんなにも国民から愛されているマラドーナが麻薬中毒となり、アルゼンチンを離れてからずいぶん月日がたった。しかしその間、国民の彼を慕う心は一向に衰えることがない。人々が彼を伝説の選手、アルゼンチンを世界に知らしめた英雄として語り継いでいるからだろう。
そんな彼が、この日再び人々の前でプレーした。街中、「マラドーナ」でいっぱいだ。
ブラジル・マットグロッソドスル州在住 濱田純一
頑張れ!日系ブラジル人
先日、三夜連続で、日本への出稼ぎ労働者に関するリポートがテレビニュースで紹介された。取り上げられたのは、ブラジル人出稼ぎの中心地である浜松市。九〇年代初頭に日本に渡ったブラジル人は仕事に恵まれ裕福になったが、今はホームレスとなる人々も多く、彼らが小さな犯罪を重ねて、新たな社会問題となっているとのこと。
日系人とその配偶者には、一般の日本人と同等の給与が支払われ、日本に出稼ぎに行くブラジル人は後を絶たない。五年前はドルと一対一のレートだったブラジルの通貨レアルは、今や一ドルが二・五レアルとなっており、ブラジルでの仕事も低賃金のものばかり。だれしも機会があれば出稼ぎに行きたいと思うのも無理はない。
こちらでは銀行員の月収でも五万円ほど。そんなブラジルで広告を見て、それを信じて日本に来たのに、実際には仕事がない、あってもわずか数カ月の仕事で、あとは失業者→ホームレスになるしかない、というケースが増えている。
ブラジル人居住区として有名な群馬県大泉市を、営業で回っている友人から便りが届いた。今はブラジル人失業者に次々と会い、三年前に来た時とはかなり状況が違っている、とあった。日本の失業率が高まる中、最も直接的な打撃を受けているのは、彼らブラジル人たちだという気がして、気の毒になった。

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