世界の街角
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アルゼンチン・ブエノスアイレス在住
江頭利将

「のど自慢」大会を開催

 ブエノスアイレスで今月七日、アルゼンチンでは初めてのNHK「のど自慢」大会が開催された。この催しには、予選、本選を通して日系人が約五千人も押し寄せ、大盛況のうちに幕を閉じた。今回の「のど自慢」は、ブラジル、ペルー、ハワイに続き四番目の海外特別番組で、アルゼンチンでは一昨年始まったNHK衛星放送を毎日楽しみにしている日系人に、日本をしのぶまたとない機会となった。

 参加申込総数三百二十人、書類審査通過者二百十人、最終本選出場者二十五人と難関を通過した人たちが自慢ののどを披露した。移民歴百年、国内三万人と言われる日系社会で史上最高のイベントとなったことは言うまでもない。

 のど自慢たちのほとんどは日系人だが、その多くは日本語が十分に話せない二世、三世であり、また非日系人の参加も多かったことが今回の特徴かもしれない。

 最近、カラオケを通して日本の歌に触れ、そこから日本語への興味を示し、日本語を積極的に学び始める子供たちが増えたと聞く。世代交代、日本語離れを危惧する年配の方も多いが、日本語カラオケ教室が、新たな時代の日本語伝播の役割を果たしてくれるかもしれない。今回のイベントが、日系社会と日本とのかかわりを近いものにする大きな役割を果たしてくれたことは間違いない。


ブラジル・マットグロッソドスル州在住
濱田純一

困惑するサマータイム

 今月の十四日から来年の二月十七日まで、ブラジルは夏時間に入った。夏も冬もないアマゾンなどの州で,サマータイムが実施されないのはブラジルらしい。

 私の住む所は、サンパウロ州とは一時間の時差がある内陸の州。時差のないお隣のパラグアイでは、決まって一週間、ブラジルとサマータイムに入る日がずれる。したがって、この季節は、毎年、今週からか来週からかと気にしていないと、いろいろな情報が交錯して、本当は何時なのか分からなくなる。

 私がブラジルに来て二年目のころに、田舎の農場でしばらく過ごしていた。どこで聞いたのか、だれかが言っていたのを真に受けて、一週間早く、サマータイムが始まると皆に言いふらし、朝早くから始まる農場生活で、さらに一時間早く皆を起こし、ひんしゅくをかったことがあった。

 もっとも、これは私だけではないようだ。今年の二月、パラグアイとの国境の街のホテルで、サマータイムが終わる日に訪れ、パラグアイでの一週間早い、夏時間の終わりの報を信じたスタッフが、「明日からは一時間遅くなります」と言って、次の日まだサマータイムが続いていたのを、夕方のテレビニュースで知ったなんてこともあり、現地に長くいる人でも実際はよく間違う。サマータイムと国境が交錯するこの地では、日本では決して味わえない不思議な体験ができる。


韓国・ソウル市在住
京谷訓浩

例年より深刻「就職難」

 十月に入って、韓国では大卒者の就職活動が活発化していますが、今年は例年と事情が違っています。ただでさえ世界的に経済が停滞し、特に半導体の輸出に依存していた韓国は世界的な半導体不況の波にのみ込まれ、それに追い討ちをかけるように、米国でのテロ勃発で、企業が求人を極端に控えています。

 今年の大卒予定者が十七万人で、この他に就職浪人が二十六万人、合計四十三万人の就職希望者に対して、求人数は六万人しかありません。競争率は七対一。去年の四対一に対し、倍近くの競争率で、まさに就職戦争という感じです。

 新聞報道によると、名門校の延世大学でさえ、学内に設置した就職説明会場に学生が列を作り、数分の面接のために一時間待つような状況でした。さらに、ある学生は、十六社もの会社に入社願書を送ったが、今まで一つの会社からも返答がない状態です。また、TOEICで九百三十点を取ったある学生は書類審査を通過して面接を受けられるだけで、周囲からうらやましがられるのだそうです。もうすでに就職活動をあきらめている学生も少なくなく、大きな社会問題となりつつあります。

 九七年のアジア経済危機の時は、失業率の極端な増加に伴う痛みをなんとか乗り越えましたが、また試練が韓国に襲いかかっています。二〇〇二年のワールドカップを機会に羽ばたけるよう期待してやみません。


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