世界の街角
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ウルグアイ・モンテビデオ在住
堀本幸伸

クイズに見る“異文化”

 新聞や雑誌に懸賞付きのパズルやクイズなどがあるのは万国共通です。日本では、間違い探しがクロスワードパズルと並んで一般的ですが、ウルグアイでは、間違い探しではなく、共通点探しというのがあります。

 共通点探しとは、違う絵が二つ並べられており、その中から同じところを探し出すというパズルです。イラストは手書きですから、全く同じ部分を全く違う絵の中に描くなんてことはありえません。でも、その中に共通点を探し出そうとするのです。このあたりの違いに文化の違いを大きく感じます。

 間違い探しの文化とは、一見同じに見える物同士の中に違いを見つけるという文化です。これは、日本のように、国民のほとんどが同一民族であり、それぞれの個性を見いだすのに、共通点よりも違うところを探さないといけないという実情に起因していると思います。

 逆に、共通点探しの文化とは、一見全く違うように見えるもの同士の中に共通点を見つけるという文化です。これは、ウルグアイのようにいろんな国、文化の背景を持った人たちが寄り集まった移民の国は、それぞれが特殊な個性を放ち、まるで統一性もなくそのままでは分裂してしまいそうに感じますが、それぞれの共通点を見つけることによって国家として一つのまとまりを保ってきたという歴史的背景に起因していると思います。


アルゼンチン・ブエノスアイレス在住
江頭利将

巨大空間「ラ・パンパ」

 アルゼンチンを訪れる人に、時間が許せばラ・パンパを訪ねることを、私は勧めている。

 ブエノスアイレスの整然とした街並みとは違い、ラ・パンパの巨大な空間は大変な迫力を持っている。日本の国土面積の一・五倍、五十三・五万平方キロの、ほとんど起伏のない、しかも肥よくな広がりは、日本人にはそれだけで驚きである。

 アルゼンチンの全輸出の六〇%を占める農牧製品は、このラ・パンパの生産力あってのもの。アルゼンチンを一九二〇年代に先進国の一つに押し上げたのも、また今のような経済低迷期にあっても何とか下支えしているのも、ラ・パンパのお陰と言っても過言ではない。

 毎年七月末にブエノスアイレス市で開かれる牧畜農業展示会では、全国五千万頭の中から選ばれた牛などの家畜の品評会、入札が行われる。ラ・パンパのような土地で育ったであろう、エリート牛たちの姿は経済的に低迷していても、アルゼンチン人の自尊心を満足させるのに十分である。

 今後、政治、経済面でさまざまな新たな取り組みが必要だと言われるが、ラ・パンパの広大で肥よくな土地を見る限り、だれもがその偉大さゆえに、必ずや再びアルゼンチンが復興するだろうという希望を国民に抱かせてくれる。まさしくラ・パンパは、アルゼンチンのすべてを生み出す母胎の役目をしているのである。


ドイツ・ベルリン在住
富田武史

本当のサービスって?

 外国生活の経験がある人は、毎度おなじみのコメントをする。それは、「日本のサービスはやっぱり一番だ」ということだ。だが、これにはクエスチョンマークがつく。

 「お客様は神様」という精神の行き渡っている日本では、客へのサービスは確かにていねいできめ細かい。米国の店員のサービスはなんと素っ気ないことか、と思ったことがある。

 ドイツの店員のサービスも米国と同様、客と対等、もしくは見下げている人もいるくらいだ。以前、買った商品に対してつり銭が少なかったことで苦情を言うと、「本当にそうだったのか」とけげんそうな顔をされ、ようやく差額を返してもらったことがある。その時は、「失礼しました」とか「すみません」という言葉は一切なかった。

 また、列車やバスが大幅に遅れたときなども、だれもが「私個人には責任がない」という姿勢を貫き、簡単に謝りはしない。その一方で、日本とは違って、ドイツでは一人ひとりを尊重しての接客姿勢であることが分かってきた。日本では、店員は子供に対しても大人に対しても一律に同じように接する。

 ドイツでは、子供に対しては頭をなでたりやさしく微笑みかける。外国人に対しては、結構ていねいに説明してくれる。スーパーのレジのおばさんの「良い週末を」というあいさつなどは、心がこもっていてとても気持ちがいい。


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