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南ア共和国・ヨハネスブルク在住 長野康彦
「ナイジェリア人」捜査
いつもは陽気な隣の住人が浮かない顔して「昨夜だれか来なかったか?」と聞いてきた。
話を聞くと、警備員と名乗る平服の男が三人来て、彼自身のことや、隣に住んでいる私のことを根掘り葉掘り聞いていったとのこと。隣人は頭に来て「何でそんなこと,あんたらに言う必要があるんだ!」と盾突いた。翌日、知り合いの警察官に調べてもらったら、男三人は実は私服警官だった。何かの犯罪に関係するナイジェリア人容疑者がこの近辺に住んでいるという情報をキャッチし、捜査もしくは犯人逮捕に来ていたらしい。
善良なナイジェリア人には悪いが、ナイジェリア人といえば、麻薬関連か詐欺犯罪にかかわっているのではないかと、うさん臭い目で見られることが多い。ここ南アフリカでも彼らの印象は良くない。
他のアフリカ人をして「彼らは犯罪の天才」と言わしめるほど、ナイジェリア人は悪知恵が働く。日本でもニュースに取り上げられたナイジェリア人関連の犯罪として四一九詐欺事件というのが有名だ。簡単に言うと国際詐欺事件だが、だまし取られる金額が半端ではない。一昨年も日本から南アフリカに呼び出された男性が拉致され、一億円をだまし取られた。
ナイジェリア人は通常大柄で、話す英語からたいていは見分けがつくと,わが黒人の友人は言う。そういえば私たちの向かいの棟に住んでいる黒人は南アフリカ人らしからぬ大巨漢で、昼間も家に居ることが多い。一体、仕事は何をしているのだろうと思っていたが、この出来事の数日後、月半ばだというのに突然引っ越していった。ひょっとして彼が…。
イスラエル・テルアビブ在住 野中 直
野菜が安いアラブの店
イスラエルには入植地があるが、これはアラブ人の領域にイスラエルの人たちが居住地域をつくったところである。
私たちはこの入植地近くにあるアラブ人の経営する食料品店や、野菜、果物を売っている店に時々行くことがある。もちろんそこは安全な地域であり、紛争の心配をする地域ではない。なぜわざわざそこに行くのかと言えば、値段が安いからである。テルアビブの中心街は、なぜこんなにと思うほど物価が高い。
買い物をしながらアラブの人たちと接して感じるのは、非常に気さくで人なつっこく、接しやすいことだ。あまり知らない間柄でも、すぐに家に招待してくれたり、通りすがりの者にもコーヒーを入れてくれたりと、実に親切である。テレビで見られるような暴力の場面など全く想像させない。
売っている野菜も新鮮だ。中には輸入品もあるが、アラブ地域でとれたものも多く、安く仕入れることができるようだ。おかげでこちらの家計も助かる。
ところが、最近になって、このアラブの店でも野菜が十分に補給されなかったり、安くない場合がある。おかしいなと思っていたが、どうもアラブ地域の封鎖が原因らしい。物が供給されなければ、アラブでない地域から買わなければいけない。そうすれば、普通のイスラエルの市場とは大差ない価格になってしまう。
アラブの人たちの稼ぎ先は、イスラエル国内のユダヤの領土で働くことだ。封鎖されると、彼らは直接打撃をこうむる。お互いが承知の上で行っていることとはいえ、和解しない限りお互いが首を絞めあっているのも同然だ。
エジプト・カイロ在住 鈴木眞吉
エジプト人は日本人好き
エジプト人は概して日本人が好きだ。数年前、エジプト全土で「おしん」が上映され、日本人女性のけなげな姿に感動、共感を呼んだことが大きいが、日本からのいろんな形での援助もその要因。代表的なものが、カイロ市の中心に広大な敷地を擁して建てられている「オペラハウス」。芸術を愛する市民に憩いの場を提供している。デザイン化された菊の御紋がオペラハウスの天井を覆う。
今年は「日本年」としての計画が目白押しだ。講演や絵画、音楽、映画など日本を紹介する行事が数多く企画されている。その最大イベントが、スエズ運河架橋完成式典。同架橋は日本からの資金によって建設されており、式典は十月に行われる予定だ。
その他にも草の根的な国際非政府組織(NGO)活動にかなりの援助が行われている。今年に入ってからでも、婦人のための職業訓練を行う婦人センター建設費として約九百万円、知恵遅れの子供たちや青少年の送迎用ミニバス代金として約三百二十万円、ベニスエフ県マンスーラ村の教育センター建設費用として約五百三十万円、コプト教社会奉仕団体に約千百二十万円などが上げられる。
エジプトをはじめアラブ諸国は対イスラエル問題を抱えるため、反米になりがちで、経済援助を米国に頼りたくないというのが本音だ。その点,彼らにとって日本はありがたい存在と映るのだ。
援助金は日本政府からの援助計画の中でNGOの草の根事業計画のために割り当てられたもので、同計画はエジプトにおいては一九九四年から始まり、すでに七十ほどの事業計画に助成金が支給されている。

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